【泣ける話】突然、逝ってしまったあなた・・・

人間なんて贅沢なんだよ。

他人が羨ましいんだよ。


いきなり死んでしまわれるともっと

時間が欲しかったと思うんだよ。


一人が嫌でやっと見つけたかけがえの無い大切な人だった。


あの夜酔って帰ってきたあなたは

「じゃあ、俺、帰るから。」と言いました。


そして、HELP を悲しそうに唄ってお布団に入りました。

それが最後にかわした言葉でした。


酔っ払って何を言ってるのか私は解らなかった。


明日の仕事もあるのだから早く休んで欲しいと思っていた。


心臓を鷲づかみにされ続けた日々、

泣きすぎて息が出来なくて、

トイレに行ったら足元が真っ黒で、

なんでおしっこが黒いんだか判らなくても、

病院に行けなくて、空耳が聞こえたり、

部屋に裂け目がある様に感じたり、

眠れなくて、もう異常な日々が続いたんだよ。


でもね、その後ひどい事ばかりは続かなかったの。

それが救いだった。


7日目に電報がたくさん来た夢を見た。

みんな夫への侘びの文面だった。


憎もうとした夫の会社も憎みきれなくなった。


35日目には夢で夫がお別れを言いに来てくれました。

泣いていました。


いろんな事を喋ってくれました。


まるで転勤先が遠いかのように、

「・・・おれ、○○に行く事になった。・・・」


夢では暢気な私が、

夫に手を伸ばして繋ごうとしたら

あなたは泣いて首を横に振っていた。


今の生活が嫌になって、

「もう、こんな生活は嫌だ。全て捨ててしまいたい。」

と思った矢先に、夢で夫に新居に連れて行かれ、

部屋の掃除をする様に言われました。


何度も夢で逢いましたね。

「今日はゆっくり出来るんでしょう?」と聞くと、

「これを聞いていろ。」と、

笑って携帯電話を私に渡しましたね。


受話器からは何かの番組が流れていました。


あれからいろんな事があってもう

七回忌も無事に終りました。


悲しかった頃のフラッシュバックは薄らぎましたが、

今でも救急車のサイレンを聞くのはたまらないし、

人目を構わず涙が出ます。


腑抜けの私に命を吹き込んでくれたのは

あなたのご両親でした。


ご両親や妹さんに優しくされる度に

やっぱり子供が欲しかったって思います。


今更の思いですが。


あなたがどんな気持ちだったか判っていたはずなのに、

私が大甘だった。


この罪は拭えない。


最大の危機に気付かなかった自分が

嫌で思い切り働いたりもしました。


いろんな人に出会って、助けられて、

これからも誰かの為に、

必要とされる存在でありたい。


悪夢の日々は過ぎ去りましたが

まだどこかでこれが日常と思いたくない自分。


LET IT BE を口ずさみながら、

静かに生きて行こうと思います。


片付けをしていて見つけたゴルフの手袋と、

コートのポケットにあった手袋は今でもあなたが

さっきまで居た様にふくらんでいます。


パソコンの楽しさを教えてくれてありがとう。

隣にはwin95がまだ置いてあります。


あんなに幸せだった頃を思い出すのが辛くて、

あの後の記憶とともに封印してしまった私を許して下さい。


そうしないともう堪らなかったから。


思いの何分の一かを書きなぐってしまいましたが、

体調が悪くなっても働き続けている人へ、


少し自分を大切にして下さいとお伝えする事が、

今の私に出来る事です。

豊かな人生の道標~人生一度っきり。

人生の後半にさしかかって、やっと「自分の人生」について見えてくるもの。 さあ、はじめよう、思い立ったときがチャンス!