【イソップ童話】「水辺の鹿」~信用していた友が・・
泉で水を飲んでいるシカが、
水面に映る自分の姿を見て、
大きな角が見事に枝分かれしているのを得意になった。
それに比べて、
細くていかにも弱々しい脚が悲しい。
そこへ突然ライオンが現れた。
シカは、一目散に逃げ、
すぐにライオンを引き離した。
しかし、樹木の生い茂る場所に来ると、
大きな角が枝にからまって走れなくなり、
とうとうライオンに捕まってしまった。
シカが殺される間際に独り言のように言った。
「ああ、情けない。
裏切られると思っていたものに助けられ、
いちばん頼りにしていたものに滅ぼされた」。
危難に際しては、
疑われていた友が救いとなり、
信用していた友が裏切り者になることがよくある。
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