【イソップ童話】「蝙蝠とイタチ」ころころと立場を変える卑怯者・・

あるとき、あそびまわっていたこうもりが、

あやまって地べたにおちて、

そこにいたいたちに、つかまってしまいました。

いたちは、こうもりが一生けんめい、

命乞をするのをはねつけて、


「わしは鳥が大きらいだから、

つかまえたら、みんな殺すことにしているのだ。」

と、云いました。


すると、こうもりは、

「それではなおのこと助けて下さい。

私は鳥ではありません。ねずみです。」

と、云って、あやうく命をたすかりました。


しばらくたって、又そのこうもりは地に落ちて、

ほかのいたちにつかまりました。いたちは、

「いくら、さわいだってだめだ。

おれはねずみとみたら、どんなことがあっても、のがしはしないから。」

と、どなりました。


すると、こうもりは、

「まあよく見て下さい。私はねずみではありません、

このとおり、空をとぶ鳥です。」

と、云って、つばさをひろげてみせて、

ふたたび命をたすかりましたとさ。



豊かな人生の道標~人生一度っきり。

人生の後半にさしかかって、やっと「自分の人生」について見えてくるもの。 さあ、はじめよう、思い立ったときがチャンス!